大谷翔平、史上3人目の日米通算300本塁打を達成 ジャッジだけが同じバットを使用

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【デンバー(米コロラド州)24日(日本時間25日)=四竈衛】ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(30)が、ロッキーズ戦に「1番DH」として出場し、2試合連続となる第27号の2ランホームランを放ち、日米通算300本塁打を達成しました。NPBで48本、MLBで252本という大台は、松井秀喜選手と福留孝介選手に続く史上3人目の快挙です。デーブ・ロバーツ監督(53)の監督通算900勝目を祝う華々しい一日となりました。

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日米通算300号を成し遂げた大谷選手は、今年初めに新たに35インチ(約88.9センチ)の長尺バットを使用し始めました。チャンドラーバットの輸入代理店「エスアールエス」の宇野誠一社長(57)によれば、「ノックバット級の長さ。日本では最も長いものでさえ34インチ(約86.4センチ)」とのことです。アメリカのメジャーリーグでも非常に珍しい長さで、チャンドラー社のバットをエーロン・ジャッジ選手(ヤンキース)だけが同じサイズで使用しています。

シーズンが進むにつれて、23年と同じ34.5インチ(約87.6センチ)のバット使用も確認されており、状況によって使い分けているのか、元に戻したのかは不明です。バットの重さは32オンス(約907グラム)、メープル素材で、昨年の34インチ、31.5オンス(約893グラム)より長く重いです。この長さのバットを使うことの利点は、低めの変化球を拾えることですが、高めの速球に対しては詰まる危険があります。それでもこのバットを選ぶのは、高めの速球に対する「自信」の表れかもしれません。

大谷選手の今季の平均バットスピードは、ベースボールサバントによると76.1マイル(約122.5キロ)で、両リーグで10位にランクインしています。バットを長く重くしたにもかかわらず、昨年の76.3マイル(約122.8キロ)とほぼ変わりません。そのため、平均ハードヒット率(打球初速が153キロを超える率)は昨年の60.1%から自己最高の62.0%に更新しています。同じスピードで振れるならば、重いバットの方が、打球が速く遠くに飛ぶのは当然です。

日米通算300号を記録したのは日本人3人目ですが、日本選手への影響も大きいです。今季、侍ジャパンで共にプレーした岡本選手(巨人)が、同じチャンドラーのバットを使用して本塁打を量産しています。坂本選手(巨人)も一軍復帰戦で二塁打を放ちました。昨年と比べて2倍の数量のバットがプロに卸され、アマチュアでは価格が4万円弱と国内メーカーの2倍以上になるのにもかかわらず、使用者が急増中です。宇野社長は「間違いなく大谷さんの影響でしょう」と述べました。【斎藤直樹】

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